キックボクシングはうつ病の改善に効果があることをご存じでしょうか?ストレス解消のほか、体に良い効果をたくさんもたらすのがキックボクシングです。
今回はその効果をもとに、なぜうつ病に効果的なのかを紹介します。
キックボクシングがうつ病にもたらす効果とは?
キックボクシングはうつ病への効果が期待できることから、治療の一環として取り入れるクリニックもあると言います。では、具体的にキックボクシングには一体どのような効果があるのでしょうか。うつ病の概要と併せてご紹介します。
うつ病とは
日本では100人に6人ほどの割合の人が経験すると言われるうつ病ですが、その原因は未だ解明されていません。
うつ病を患っているとき、脳はエネルギーが少なくなっている状態です。何をしても気分が晴れなかったり、物事に対して見方や考え方が否定的になったりといった気分障害の症状が現れます。さらに、「寝つきが悪い」「食欲がない」「体力がもたない」といった体の症状が現れるケースも少なくありません。
①脳の活性化
普段の生活ではなかなか行うことがないキックボクシングの「殴る」「蹴る」という動きは、脳にとって刺激的なものです。身体を動かすことによって、エネルギーが少なくなっている脳を活性化させることができ、セロトニンが分泌されます。また、活性化した脳の中でドーパミンという神経伝達物質が増加することも、脳の活性化やうつ病の改善につながるでしょう。
②血流の促進
うつ病を改善するためには、脳にたくさんの酸素を届けて細胞を活性化させることが必要です。
キックボクシングは、太ももやお尻、腕などの大きな筋肉、さらに腹筋や背筋なども動かして全身運動を行います。普段はあまり使わない筋肉を使うことで血流が促され、脳にも血液がスムーズに届くようになるでしょう。血流が脳に与える影響は大きいため、うつ病の改善に効果が期待できるのです。
③メンタルコントロール
うつ病を患うと、楽しい気持ちや前向きな気持ちが持てず、意欲を高めることができません。キックボクシングの「殴る」「蹴る」という非日常的な動きは、爽快感を得られたり度胸がついたりなど、精神面への効果が期待できます。次第に自信が持てるようになり、傷ついたメンタルの回復に役立つでしょう。
うつ病の他にも予防効果がある
キックボクシングは、無酸素運動と有酸素運動の両方を行うことができるため、その他にもさまざまな予防効果が期待できます。
基礎代謝機能アップ
キックボクシングのトレーニングを続けると筋肉量が増え、基礎代謝機能が上がります。基礎代謝量が増えると、普段通りに生活をしていても多くのエネルギーを消費できるようになり、太りにくい体になるでしょう。肥満を防ぐことで、生活習慣病の予防に役立ちます。
睡眠の質の向上
年齢を重ねることで、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めてしまったりすることが増えた方も多いのではないでしょうか。運動の習慣をつけることは、睡眠の質の向上にもよいと言われています。質の高い睡眠は生活リズムの改善にもつながり、ストレスの解消にも効果的です。キックボクシングで体を動かしてホルモンバランスを整えましょう。
骨粗しょう症予防
骨折しやすくなったり背中や腰が曲がってしまったりする骨粗しょう症は、呼吸器機能や消化器機能にも悪い影響が出ることがあり、寝たきりになる危険性の高める病気です。カルシウムなどをしっかりと摂取し、キックボクシングのような骨刺激のある運動をすることで、骨粗しょう症を予防できます。
がんの予防
体を動かしている人のほうが、がんの発生リスクが低いと言われています。厚生労働省も運動の習慣化を推奨していて、週に1度は60分ほど息が弾んで汗をかくくらいの運動を行うよう推奨しています。キックボクシングを定期的に続けることは、がんの予防にも効果的だと言えるでしょう。
キックボクシングで健康的な体づくりを
最近は格闘技としてではなく、健康のためにキックボクシングを始める方が増えています。その中でも特に注目されているのが、うつ病の予防効果です。
キックボクシングがうつ病に効果的な理由
細かなステップとキックやパンチを繰り返すキックボクシングは、全身の筋肉を使って行うトレーニングです。体を動かすことでストレス発散ができ、普段感じることができない爽快さが前向きな気持ちになれないうつ症状の改善によいと言われています。
さらに脳が活性化され、ドーパミンなどの神経伝達物質が分泌されることもうつ病に効果があると言われる理由の一つです。実際に、治療法の一つとしてキックボクシングを採用しているクリニックもあります。
まとめ
健康やストレス発散、ダイエットなど、キックボクシングを始める理由や目的は人それぞれです。気分がふさぎがちだったり、何も楽しめなかったり、うまく眠れなかったりといったうつ症状で悩んでいる方にも、キックボクシングはおすすめです。楽しく体を動かして、気持ちを前向きにしていきましょう。