汗にはさまざまな役割があり、汗をかかないでいるとにおいが強くなったり、熱中症にかかりやすくなったりする恐れがあります。汗をかくことが嫌いな方も少なくありませんが、汗についてしっかり理解し、健康や美容に役立てましょう。
今回は、汗のメリットや運動後の汗の対処法について紹介します。
汗をかいたほうがいい理由
汗をかくのが苦手な人もいるかもしれませんが、発汗は体にとって重要な機能です。また、たくさん汗をかくことで健康や美容面でよい効果も得られます。ここからは、汗をかくメリットについて見ていきましょう。
体温調節をするため
発汗の主な役割は体温調節です。汗が蒸発することで、体内にこもった熱を逃すことができます。つまり、普段からたくさん汗をかく人は体温調節が得意と言えるでしょう。汗をかく人は暑さに強い傾向があるため、熱中症になりにくいメリットがあります。
余計な水分や老廃物を出すため
たくさん汗をかくことで、むくみを予防・改善できます。これは体内に溜まった余分な水分や老廃物が汗と一緒に体外へ流れ出るためです。また、汗をかくと血液やリンパの流れがよくなって代謝が活発になります。そのため「痩せやすくなる」「肌がきれいになる」といったメリットも期待できるでしょう。
保湿効果があるため
肌が潤うのも汗をかくことのメリットです。汗には、乳酸ナトリウムや尿素といった高い保湿性をもつ成分が含まれています。また、汗をかくと皮脂の分泌が盛んになります。肌を乾燥などから守る皮脂膜は、汗と皮脂が混ざってできたものなので、肌の保湿には欠かせません。
よい汗と悪い汗の違いについて
汗には、よい汗と悪い汗の2種類があります。よい汗はエクリン汗腺、悪い汗はアポクリン腺という汗腺から出るのが特徴です。先に汗をかくことのメリットを解説しましたが、それは主によい汗をかいた場合に当てはまります。以下で、よい汗と悪い汗の違いをもう少し詳しく見ていきましょう。
よい汗の特徴
よい汗は塩分濃度が低く、水に似てサラサラしています。これはエクリン汗腺が正常に働いている証拠です。また、乾くのが早いと雑菌も繁殖しにくいため、嫌なにおいが少ないのもよい汗の特徴と言えます。よい汗は必要最低限の量で体温調節でき、すぐに乾くため、汗をかいてもわかりにくいでしょう。
悪い汗の特徴
悪い汗は塩分濃度が高いため、ベタつきます。また、たんぱく質・脂質・アンモニアといった老廃物が混じっているため、そのまま放置すると雑菌が繁殖して嫌なにおいを発するのが特徴です。悪い汗を大量にかくと水分と塩分も多く失われるため、脱水症状に注意する必要があります。
よい汗をかく方法とは?
よい汗をかくには有酸素運動をして汗をたくさんかき、汗腺の機能を高めることが重要です。たとえばランニングやキックボクシング、ウォーキングやホットヨガなどを定期的に行うとよいでしょう。また、半身浴もおすすめです。湯船に浸かるのが難しいときは、手湯や足湯でもよいでしょう。
運動中や運動後の汗について
たくさんかいた汗をそのまま放置してしまうと、体に悪影響を及ぼす恐れがあるので、注意しましょう。ここからは、汗を放置することで起こるトラブルに加え、運動中や運動後に汗をかいたときの対処法を紹介します。
洗い流すかタオルやシートでふき取る
汗は時間が経つと雑菌が繁殖して不快なにおいを発するだけでなく、あせもやかぶれなどの炎症を引き起こす恐れもあります。よって、運動中にかいた汗はタオルやシートで拭き取り、運動後は水で洗い流すかシャワーを浴びて肌を清潔に保ちましょう。
適度な水分補給
大量に汗をかくと脱水症状や熱中症になるリスクが高まるので、運動をする際はこまめな水分補給を心がけてください。運動中や運動後だけでなく、運動する30分前にも300mlほどの水分を摂取しておくとよいでしょう。また、水分補給にはミネラルウォーターやスポーツドリンクを選ぶのがおすすめです。
機能性の高い衣服にする
汗で濡れたままの状態でいると、体温が奪われ体調を崩す原因になることがあります。着替える時間がないのであれば、運動するときは吸水速乾素材のインナーなどを着るようにしましょう。そういった服でないときは、汗が乾きやすいようにシャツの裾を出すなどして通気性をよくすることを心がけてください。
キックボクシングと汗の関係について
キックボクシングは手足を大きく動かす全身運動なので、効率よく大量の汗をかけます。普段あまり汗をかかない人も、キックボクシングで汗をかく習慣が身につくと、よい汗をたくさんかけるようになるでしょう。体を動かしたり汗をかいたりすると気分転換やストレス解消にもなるので、キックボクシングは心の健康にもおすすめです。
まとめ
よい汗をかくことは、健康・美容・メンタル面でよい影響があります。最近汗をかいていない人はキックボクシングで楽しく体を動かして、気持ちのよい汗を流してみてはいかがでしょうか。