近年ダイエットや美容のためにキックボクシングを始める女性が増えています。「キックボクシングに興味があるけど、ボクシングとの違いを知りたい」とお考えの方もおられるのではないでしょうか。
今回は、それぞれの特徴や動きの違いを解説!最後に、全身をバランスよく鍛えるキックボクシングのおすすめポイントをご紹介します。
キックボクシングとボクシングの基礎知識
同じ「ボクシング」という名が付く2つのスポーツですが、中身にはかなり違いがあります。
歴史の違い
日本で誕生したキックボクシングは、1960年代にタイのムエタイを元に考案された、比較的新しい競技です。
それに対してボクシングは歴史が古く、古代オリンピックの競技でもあったとされています。近代ボクシングは、18世紀にイギリスから始まりました。
ルールの違い
キックボクシングで使用するのはキックとパンチで、顔やボディ、太ももに対して行います。攻撃する際は肘や膝を使うことも可能で、素足で戦うのが特徴です。1ラウンド3分で、3〜5ラウンドと短い試合時間の中でダウンを狙います。
ボクシングの攻撃は拳を使い、パンチのみで行います。相手の顔とボディに対してパンチを出し、足は使いません。そのため、専用のシューズを着用します。1ラウンド3分で、4〜12ラウンドと長期戦になることも多いのが特徴です。
キックボクシングとボクシングの動きは、どう違う?
キックボクシングとボクシングの基本的な動きを比較してみましょう。
構え方
キックボクシングの構えは利き手側と反対の足を正面に向け、もう片方の足を軽く外側に向けて肩幅くらいに開きます。腕は肘が肋骨の前くらいの高さに、拳は頬の高さに構えます。体は軽く前傾姿勢をキープしましょう。
ボクシングでは足を攻撃に使わないので、キックボクシングとは構え方が異なります。足は利き手側と反対の足を前に出し、肩幅より少し広めに開きます。腰を落として重心を低くして構えるのが基本です。
パンチ
キックボクシングはハイキックや膝蹴りも行うので、重心を下げたり前に移動させたりすることはあまりありません。そのため、重心がまっすぐに近い状態からパンチを打ちます。
反対にボクシングは、中腰の姿勢から繰り出される力強いパンチが特徴です。また重心を下げていることで可能になる、相手からのパンチに即座に反応してスピーディーに避ける動きも、ボクシングの特徴と言えます。
ステップ
ボクシングといえば、細かくリズミカルなステップが印象的ですが、キックボクシングではそのステップをすることはありません。
素早くキックを出したり相手のキックを避けたりする必要があるので、足は常に肩幅くらいに開いた状態です。
相手との距離感
相手との距離が遠いときは、キックボクシングではキックで攻撃し、ボクシングでは遠い距離から踏み込んでパンチをします。そのため、ボクシングでパンチを出すときの距離は遠めです。それに対してキックボクシングでのパンチは、比較的近い距離から打つという違いがあります。
重心
腰の入った重たいパンチを繰り出すボクシングでは重心は常に低めになっています。一方キックボクシングでは、ハイキックや膝蹴りを行うため、重心は高めです。
全身をバランスよく鍛えるキックボクシング
最近はダイエットのためにキックボクシングを始める女性が増えています。
キックボクシングは全身運動
キックボクシングでは、部分的な筋肉だけでなく全身を使うので、あらゆる筋肉をバランスよく鍛えることができます。
キックやパンチによって二の腕や背中、肩周り、ふくらはぎ、太ももの筋肉を鍛えて、さらにキックボクシング特有の「ひねり」の動きで、気になるウエストやお腹周りもトレーニングできるのです。
キックボクシングは有酸素運動と無酸素運動の組み合わせ
ダイエットを効果的に行うには、有酸素運動と無酸素運動のどちらも大切です。キックボクシングのトレーニングではまさにその両方を実践することができるので、効率よくダイエットを進めることができます。
体幹を鍛えてさまざまなトラブルを解消
キックボクシングの魅力の一つとして、体幹が鍛えられます。体幹がしっかりしてくると姿勢が美しくなるだけでなく、便秘の解消やお腹周りが引き締まるなど嬉しい効果も現れるので、美しく痩せたい人にキックボクシングはぴったりです。
楽しくストレス発散
ストレスは健康や美容、ダイエットの大敵です。キックボクシングで体を動かし汗を流すことは、そんなストレスの解消にぴったりです。パンチやキックといった動きによって、アドレナリンが分泌されるので、日頃のストレスを発散しながら楽しくダイエットができます。
まとめ
キックボクシングとボクシングは、一見似ているようで実は異なるスポーツです。全身をバランスよく鍛えられるキックボクシングは、ストレス発散もできて楽しく続けられるダイエットとしても注目されています。「格闘技は初めて」という人でも気軽に始めることができ、健康的に痩せたい人にもおすすめです。