キックボクシングを始めたばかりの初心者の方は筋肉痛にもなりやすいため、筋肉痛の対処方法について知っておくことは非常に重要です。全身を使うキックボクシングはさまざまな場所に筋肉痛が出やすいため、無理をすることは避けましょう。
今回は筋肉痛時の正しい対処法についてご紹介します。
筋肉痛があるときはトレーニングをしても大丈夫?
筋肉の成長には3つの過程があり、損傷・栄養補給・修復を繰り返すことでより強い筋肉が作られます。筋肉痛は、修復による炎症反応が原因とされており、筋肉痛なくしては筋肉が育ちません。そのため、筋肉痛があるときは筋肉を労わりながら動くことが大切です。
筋肉痛が残っている場合はトレーニングをしないほうがよい
筋肉痛が残っている間はできればトレーニングをせず、休養するのがおすすめです。筋肉痛は筋肉が修復されている証拠なので、酷使するとかえって筋組織を傷付けかねません。トレーニングの成果を出すためにも、無理に体を動かすことは避けましょう。
筋肉痛がないトレーニングは効果がない?
筋肉痛が筋肉の成長過程だからといって、筋肉痛にならないトレーニングが無意味なわけではありません。普段よく使っている筋肉やトレーニングに慣れた部位は、筋組織が強いため筋肉痛になりにくい傾向があります。
筋肉痛を感じなくなった部位は 筋肉が育っている証拠であるため、より負荷のあるトレーニングメニューにすると効果的です。
トレーニングをする場合は筋肉痛がない場所にしよう
筋肉痛がある箇所を休ませつつ、筋肉痛がない部位を鍛えるとよいでしょう。そうすることで、より効率よく鍛えられます。
また、筋肉の修復を妨げない程度に負荷を下げてトレーニングすることも手段の一つです。ただし、筋肉痛がある部位を大きく動かすようなメニューは、筋組織をより痛める可能性があるため避けてください。
筋肉痛の対処法
筋肉痛は時間の経過とともに回復しますが、より早く回復させたいという初心者の方は次のような方法を試してみてください。
マッサージ
筋肉の腫れや痛みがある程度落ち着いている場合はマッサージがおすすめです。マッサージは血行を促進し、緊張した筋肉をほぐしてくれます。同時に38〜40度の湯船に浸かり、体を温めるとより効果的です。
クエン酸やタンパク質を摂取しよう
クエン酸やタンパク質を食事に取り入れるのも有効です。クエン酸は黒酢やレモンなどに多く含まれ、筋肉に溜まった乳酸を分解してくれます。タンパク質は筋肉の分解を抑制しつつ、筋肉を作る栄養にもなるため、意識的に摂取しましょう。
必ずクールダウンは行う
運動後には必ず、体をゆっくりと動かすクールダウンを行いましょう。激しい運動の後に急に動きを止めると血行が悪くなり、筋肉痛がひどくなる傾向があります。軽いストレッチやジョギング、ウォーキングなどを取り入れることで血流が正常となり、筋肉の回復も促進されます。
熱を持っている場合は冷やすのも効果的
アイシングは一時的に筋肉痛を和らげるのに有効です。ただし、血流を促すほうが筋肉の修復に効果的なため、冷やすのは熱を帯びている場合のみにしましょう。やり方としては筋肉を冷やしすぎないよう、氷や保冷剤をタオルで巻いてから患部に約20分当てます。その他に冷却スプレーや冷感湿布も有効です。また、冷やした後は血流をよくするために必ず温めてください。
睡眠を十分にとる
睡眠は筋肉痛を緩和するだけでなく疲労回復にも効果的なので、しっかりととりましょう。睡眠をとると「成長ホルモン」が分泌され、筋肉を修復・成長へと導きます。
筋肉痛の予防方法
筋肉痛はその後の運動パフォーマンスにも影響するため、できる限り抑えておきたいものです。
トレーニング前に栄養を摂る
筋肉痛の予防には運動前の栄養補給も欠かせません。運動前には、筋肉の修復を助けるタンパク質やアミノ酸、エネルギーを効率よく生み出すビタミンB1を積極的に摂りましょう。
ウォームアップとクールダウンを念入りに行う
急に激しい運動を始めると血流が乱れてしまい、筋肉痛を一層ひどくしていまいます。そのため、運動前には必ず血行を促しておくことが大切です。特にキックボクシング初心者の方はウォーミングアップを入念に行い、ケガの予防もしておきましょう。また運動後のクールダウンも重要です。血流の変化が緩やかになり、より予防の効果が期待できます。
漢方薬やサプリメントを取り入れるのも効果的
漢方薬やサプリメントの服用も筋肉痛予防に効果的です。代表的な漢方薬として「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が知られていますが、運動前に服用することで筋肉痛やこむら返りに早く効きます。また、トレーニング後のプロテインやアミノ酸、クエン酸といった栄養補給をすみやかに吸収するため、サプリメントを活用するのもおすすめです。
まとめ
筋肉痛はよりよい筋肉を作るための痛みであり、うまく対処することで効率的にトレーニングができます。今回紹介した対処法はキックボクシング初心者の方でも簡単にできる方法ですので、ぜひ参考にしてみてください。